3歳の砂場遊び
DATE
2016.6.8
昨年度から全日本私立幼稚園幼児教育研究機構では、砂場の研究を継続的に行っており、青森県では千葉幼稚園がその研究園に指定されて映像を文字化したり、その特性を考える等、砂場遊びから子どもたちは何を学び、何が育っているのか?ということを考えています。
この日は、ちゅうりっぷ桃組の子どもたちが山を作り始めたとのことで、担任が「お山をいっぱい作ろうよ!」と声をかけたところ、どの子もどの子も皆で山を作り始め、やり終えたのが次の写真。○○連山のように、お山がたくさん連なりました。
現代の大人たちは自分にも子ども時代があったにもかかわらず、そんなことは忘れてしまい、子どもたちにこんな豊かな遊びの時間を保障することができにくくなってきました。遊びはただの遊びで、生産性のないこととして、文字を書くことや何かができること等に子どもたちの時間を費やそうとしています。「砂で山をつくる」という遊びの中には、砂の特性を感じたり、形を考えたり、友だちと関わりあったり、友だちと折り合いをつけたり・・・。様々な学びがこの写真からも感じ取れるのです。そんな学びを私たち教員は、社会にしっかりと言葉で伝えていかなければならないのだと。
そんなことを考えているところに満3歳の担任が「これってやっぱりつぼみ組さんですよね。」と次の写真を見せてくれました。3歳専用のお庭にあるリスとパンダの乗り物の周辺に満3歳の子どもたちが集まってきて、砂を食べ物に見立ててご飯をあげているのです。1学年上の年少組の子どもたちの遊びにはこのような場面はまずないのですが、満3歳の子どもたちと人形や動物との関係性が見えてきます。
この子どもたちは、人形や動物も自分ととても近い関係性の中においていることがよく見えてくるのです。こんなことからもその年齢ならではの特徴が浮かび上がり、だからこそ、その年齢にふさわしい教育環境が必要であることも見えてきます。人間が学ぶということを、日頃こんなことから考えているのが私たちです。