扉のない半オープンのクラスルームで、クラスの友だち、クラスの先生を意識しながら、集団の生活を営むことができる年中組。みんなと一緒にすることが楽しい反面、大好きなお友だちを独占したくなる時期でもあり、友だち関係にも遊びにも葛藤が芽生える時期です。自分の思うようにいかない経験から、相手の気持ちに気づいたり、うまくいかないことを乗り越えることで心を強くしていきます。自分の気持ちを自分の言葉で伝えることは大人でも難しいことですが、当番活動や劇ごっこなど楽しみながら発言する機会を多く持ち、伝えることの大切さを学びます。人間にとって大切な心がどこにあるのか？目には見えないものを感じたり、見えないものを大切にできるように、多くの体験から心を育てていきます。
幼稚園生活まとめの年長組。よき生活習慣の上に、年長組ならではの活動に取り組む一年。大きい組としての自覚も芽生え、小さい組のお友だちのよきお手本となり、様々な活動において優しく手を差し伸べることもできるようになってきた子どもたちです。遊びの中では友だちと顔を寄せ合い、意見を出し合い、考えながら物事を進める力をつける時期です。どうすればいいのか？頭で考えることができるように、日々の遊びの中から物事の規則性を学び、子どもたちの頭の中から無限に溢れ出る創造性を、次の世界へつなげていきます。その時に得た達成感が大きな自信へとつながり、学びへ向かう意欲を育んでいくのです。熱中して遊ぶ、遊び込むことから、長い人生の中でも最も必要な能力に進化することを実践していきたいと思います。「遊びは大切な学び」です。
また年長組になると、サッカーやお習字など専門の先生から学ぶ講師活動が始まります。子どもたちにとっては、活動のすべてが可能性との出会いであり、これからの人生を支える力に変化していくものです。それぞれの活動に取り組むことで、集中力を高める訓練も自然と行っているのです。幼稚園での様々の中に「よくみる・よくきく・よくする」「力はでるものだせるもの」という羽仁もと子の言葉を重ねながら、生きる力を確実に育むところが幼稚園なのです。
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