保護者との面談の中でよく聞く言葉が、「お友だちと仲よく遊んでほしいです。」という親の願い。個の世界から集団という新たな世界に我が子を送り出す親として、当然の願いです。子どもは子どもで、新しい世界にポンと送りこまれ、友だちという他者に出会い、親とは違うが先生という存在が自分を助けてくれることを理解していくのが4月。最近は満３歳クラスからの進級児と、4月から新たに入園した新入園児が交じり合いクラスを構成していますので、進級児が生活をリードしながら、新しい友だちとの出会いを体験している4月。こんなふうにいつの間にか隣にいた子どもとふとしたことで、心を寄せて時間を共有していくのです。他者に心を寄せることを、幼い時に時間をかけてたくさん体験してほしいと願う4月。人間とは、本来このようにふとしたことで、他者と関わり、他者に出会い、他者を信頼していくものだと思うのです。大人になっても忘れないでいたい感覚です。