「寄り添う」ということ
DATE
2018.5.8
幼稚園にとって新学期とは、もしかしたら連休明けのことを言うのかもしれません。4月の入園式から、泣いて、泣いて、泣いて、泣いて「ママがいい、ママ、ママ…」と泣いている子らにただひたすら寄り添うことしかできない時間。大人の手が、一つでも多くなければ前へ進まない毎日のひとコマ。「もうすぐお迎えが来るよ。」と、廊下の片隅で絵本を読みながら待つ時間。玄関がよく見える この場所が、保育室よりも落ち着く場所。
お迎えに来るママの姿が見える場所であることを子どもたちはわかり、この場所だと涙も少し止まる場所。時には玩具の聴診器をお腹にあてながら「あっ、よいお腹だね。泣かないでもママを待っているよいお腹だよ。」などと、子どもたちに語りかけながら待つ時。保育の世界では、子どもの気持ちに「寄り添う」という言葉をよく使いますが、この抽象的な言葉はこんなことかもしれないと、日々子どもたちの「今」に「寄り添う」一人一人でありたいと願う5月です。